「史料から読み解く二の丸御殿~建築・美術工芸・歴史~」をテーマとして、金沢市の北國新聞会館で2025年度メインセミナーを開き、約170人が金沢城復元事業で工事が進む二の丸御殿について理解を深めました。
冨田和気夫県金沢城調査研究所長が進行役を務め、山崎幹泰金沢工業大学教授、中村真菜美県立歴史博物館学芸主任、濱岡伸也県銭屋五兵衛記念館長がそれぞれ建築、美術工芸、歴史の立場から二の丸御殿の特徴や建設時の時代背景を紹介しました。
山崎氏は、近世御殿が接客空間として君主と臣下の関係を視覚化する場として成立したことを説明しました。中村氏は障壁画の意味や絵師を取り上げ、「描かれた内容や表現方法、配置によって意味を持たせ、そこに身を置く者にメッセージを伝えた」と話しました。濱岡氏は文化年間の大火後の御殿再建の際、領民がこぞって献納したことを示す史料やデータを披露しました。
パネル討論では、冨田氏が復元される二の丸御殿が当地のアイデンティティーを次代に伝え、地域独自のランドマークになるとし、「未来に受け継ぐ価値のあるレガシーである」とまとめました。

